私の宇宙人コンタクト

変性意識で臨む「コンタクトワーク」体験記

2019-09-07 EJECTION


 このところコンタクトに何か違和感を覚えている。初めてのことやパターンの変化が昨年から見られ始め、今年はそれがより顕著だ。これに関係するのか、前面に出てくる宇宙人グループの系統にも変化を感じている。ただそれが単に種族なのか、それとも機能集団の違いによるものなのかはまだ見極められない。
 ともかく今回のコンタクトを通し、何らかの変化が確実に起きていることを知ることとなる。

体験記述と隠された感情

 本題に入る前に触れておきたいことがある。ETコンタクトの体験は普通のことではない。だから体験直後やそのずっと後までも、出来事(コンタクト)ばかりが注目され続ける。それによって置き去りにされがちなのが感情だ。
 あいにく心のダメージが大きいものほど、出来事の注目度も高くなる。また変性意識での体験はそれが感情であっても、意識の構造ゆえ埋没へと向かいやすい。つまりコンタクトした事実の陰に隠されて、表面上は無かったことにされてしまいかねない。
 それでも生まれた感情は本物だから、そこに在り続けることになる。

 コンタクト体験を書いていて、感情の再体験をすることは珍しくないが、まれに大きな感情解放に出くわし驚くことがある。そのなかで、すぐにケアが必要なほど大変だったものが2つある。


 1つ目は 1990年代中頃、長期間に渡り繰り返し続いた辛苦の体験にまつわるものだ。当時は苦難を耐え抜くことが先に立ち、怖がる余裕も無かった気がする。事態が終息してしまえば「克服したもの」として、出来事を客観的に見るばかり。だから5年後、他者への説明のために概略をまとめるだけの作業に何の心配もしていなかった。
 しかし書き進めてみれば、胸は酷く痛みだし涙が止まらない。私はベッドで丸くなり、溢れ出る感情に驚き、泣きながら苦しむことになった。ああ、本当はこんなにも怖かったんだな、置き去りにしてきたのだなと、しみじみ思いながら。


 2つ目は 2012年の体験だ。 まとうものが明らかに高く強い(サーシャ曰くアルクトゥルスの)存在に、体の何箇所かをタッチされ非常に強いエネルギーを流された。ハートへのタッチで大きな愛が溢れ、最終的には「宇宙との合一」体験へと導かれる、極めて貴重な意義深いものだった。
 記述作業は数ヶ月後のこと。愛に満ちた印象的な体験に入る少し前の、体に施術を受ける場面を書いていて、にわかに怖れが溢れ出し私は胸が痛くなる。怖れの根底にあったのは、その時の肉体的苦痛だった。確かにルートチャクラへの施術で、下腹部が痛んだことは覚えている。しかしそれはごく短時間で軽いものだ。まさかこれほどの怖れを感じていたとは、予想だにしなかった。
 あるいはこれは、程度は比較にならないが1つ目の体験との共通部分がみられるので、その感情と共鳴するなどの影響があったのかもしれない。


 そして今回 2019年9月のコンタクトでも、と言う流れになる。

 2020年冬、体験から数ヶ月後の記述作業で隠れていた感情に出くわした。どうやら随分と根深いもののようで、正直かなり辛い。面白おかしくて少々腹立たしい体験──というのがこのコンタクトへの認識だったのだが。いやはや、全く想像もしていなかったダメージを、それもたっぷり受けていたことに驚かずにはいられない。
 私は感情を受け止め癒しながら、そこに何があるのか見つめていった。 

「きつかった……」取り残されていたのは、久しぶりに感じたそんな気持ちだ。肉体的にもエネルギー的にもかなり負担だったのに、なぜ忘れていたのだろう。そして怖れと痛みの源はそこからさらに深く、刺さるように隠れていた。

 それは今回のコンタクトの核心とも言えるもので、私のコンタクト経験でも全く初めての異質なる出来事だ。それがなされた時の身体的衝撃と心理的衝撃──比喩ではなく文字通り実際に衝撃を被る体験──が、辛さと怖れの原因だった。
 実は、その瞬間を思い出すたびに、胸が詰まる嫌な感じがずっと残っていたのだけれど。マインドのコンタクトに慣れた部分が、問題無いだろうと判断しこの兆候を受け流していた。助けを求めるサインであったのに。

 この感情の癒しはまだ完全ではなく、タイピングする今も胸が痛い。だがひとまずは落ち着いたので、この執筆を終えることができた。
 この出来事については後で説明するが、それが実際は何であったのかは未だに分らない。ただ、それを行った宇宙人の目的の一つについては、意外なかたちで知ることになった。ちなみにそのときの感情については発散が済んでいる。もう、十二分に。

野道でのコンタクトワーク


 今回のワークサイトは初めての場所だ。車が入らない荒れ野の道なので、遠慮なくど真ん中に陣取る。宵の口にワークを開始。一度休憩を挟んで2回目の変性意識状態に入りかけた頃だから22時過ぎだったと思う。

 目は閉じていたので見ていないが、何かが頭上を通過する音を聞く。空気を叩く様な振動音。音程のドップラー効果がわかるほどの速さと数秒の経過時間。音に驚いて首を竦めたのだから、さほど高くはないと思う。なぜか道に沿っての通過と聞き取れた。
 大きさはともかく、よく似るのは甲虫類かヤマドリやキジバトの羽音だろうか。もし本当にそうであってもかまわない。後で起きることとの関連性を考え、参考のために記している。

 その音を聞いた後、変性意識に入りしばらくしてから。おそらくは23時頃だと思われる。急に辺りが騒がしくなった。がやがやと人の声が煩い。でもここは原野だし今は真夜中のはずだけど⋯⋯
「あっ! まずい、車が来たのか。椅子も荷物もどかさないと」
変性意識の中にいながらも私は慌ててパッ! と目をあけた。
 そのつもりだった。

 道の向こうの暗がりに、広がる原野が見えている。車も人も喧噪も無く、ただ虫の声だけが響いていた。一呼吸ほど訝しんでから私は気付く、これは肉眼によるものではないと。そればかりか体の自由は奪われており、独特のバイブレーションに包まれてさえいる。そう、この場は切り替えられたコンタクトエネルギーで、既に満ち満ちていたのだ。

 その時、私に歩み寄る一人の存在を察知する。その存在は私が座る椅子のすぐ右横に立った。「どうして……右に?」
 私に触れる宇宙人は、なぜいつもいつも “ 左側 ” に立つのか。本当に長年の疑問だった。されど定位置として私に馴染んでしまうほどに。
 それがどうして急に右なのだ? 驚きもさる事ながら、私の中に違和感と不安が大きく膨れ上がる。「こいつは違う……」と、胸がざわめく。

 ここで待機状態に入る。理由はわからないがコンタクトではよくあることだ。


 そこで私の耳に女性の叫び声が聞こえ始めた。声がするのは私の左手側のずっと向こう、それは少し前に奇妙な音が飛んで行った方角からで、どうやら道に沿いこちらへ近付きつつあるようだ。
 やがて頭上に差し掛かるも、私は体の自由を奪われている。仰ぎ見ることも首を振ることも敵わない。視野も狭く真正面のみ。道筋に対して直角に、つまり道の外に向いたまま固定されていた。残念ながら傾けられるのは耳だけである。

 今度はあの奇妙な振動音は無い。声の聞こえ方から、移動速度は自転車程度と思われる。その断続的な喚き声は、そのまま右手の方角に遠ざかって行った。

 声の主は普通に人間だろうし、状況もなんとなく想像がつく。おそらくは私も似たようなことを経験してる。出来るものなら「大丈夫ですよ」と言ってあげたかった、そんな声だった。自分がコンタクト中に、あのような接触を受けている人間を認識したのは初めてだろうか。姿こそ見ていないが、なんとも言えない気分になるものだ。


 動きがあった。やっとで何かが始まるみたいだ。いつもの逆サイド、宇宙人が右側にいることへの違和感はやはり消えず、私は言いようのない不安を抱いたままだ。こんな気持ちで接触を受けるのは何年ぶりだろうか。
 宇宙人はさらに一歩近づいて、私に触れられる位置に着いた。これまでの宇宙人たちであれば「あなたに触れてもいいですか?」とまずは許可を求めてきたり、それがなくても背中にそっと手を添え、開始の旨を知らせてくれたものだが……。

 やはりと言うべきか。一切の前触れも配慮の欠片も無く、事は唐突に実行された。それも初めてとなる、かつて無い衝撃的なものであるのに。

 宇宙人の手から、とても強い電気的なエネルギーが流れ込み体が硬直する。胸の中の何かが一気に膨張し内圧が高まる。直後、閃光と共に私は猛烈な勢いで前方に射出された。着座姿勢のままで2メートルほどだ。加速度G は感じなかったが、圧倒的速度での移動感を確かに感じた。これは主観による推量だが、勢いはカタパルト射出の比ではなかったと思う。

 射出された後の私は視線も含め、やはり一切の身動きが取れない状態だった。着座姿勢のまま前方に幾分回転している。分り難いかもしれないが、腰も膝も着座の角度で曲がったままで、前方に飛び出したあと、でんぐりがえしをしかけてフリーズし、尚かつ空中に浮かんでいる状態だ。だから椅子ではやや仰向けだった顔が今は下を向いており、地面の砂利や雑草をひたすら見つめている。というか見つめることしか出来ないのだ。
 そしてこの状態でしばらく待たされることになる。

 さてこの時「でもこれライトボディなんだよな」という自覚が珍しくあった。

 私に起きるコンタクトでは、例えば椅子を離れるなどの移動の際、ライトボディへ移行することが多い。ところがこのライトボディの体感覚は、自分が肉体のままだと信じて疑わないほどのリアルさがある。だから感覚のみですぐに判別するのは難しい。

 今回、このでんぐり返し状態でいる自分が肉体ではないとすぐに思えたのは、まさにボディが射出される瞬間の様子を、客観的な別視点で同時に見ていたからである。


 その時だけ存在していた別視点だが、位置は椅子に座って左腕を斜め前に伸ばした辺りからで、見えていたのはハートチャクラとその周囲だった。

 見つめる先の胸の中央には、手のひらほどの大きの光が灯っていた。まるで光を透かした乳白色のランプシェードを眺めているような、ぼんやりとした柔らかな明かりだ。それが瞬く間に光を増してゆく。これは射出の前の段階で、体に強いエネルギーが流され胸の内圧が高まるタイミングだ。そして一瞬の射出を迎える。

 その瞬間に私が見たのは、胸の中央部から飛び出してくる無数の光の粒だった。ただあまりにも速いため、軌跡を残しながら飛び出して来る。それはさながら細く輝く光の糸、そしてその束だ。そんな光の束が一斉にバン! と前方に放たれる様子は、体感していた射出(ejection)というよりは光の投射(projection)のように見えた。

 ハートチャクラで起きたことがボディ射出そのものなのか、それとも全体の一部を認識しただげなのか、それはわからない。全く未知の出来事だからだ。ただおそらくはプロセスの核心に関係するものと思われる。

 射出されてフリーズしたまま浮かんでいる私に、再び話しを戻す。まったくもって酷い姿勢のままで待たされ続けていた私は、いま見たばかりの別視点の光景を思い返していた。 

 これまで、フィールドに降りて来た宇宙人とコンタクトする時は、当たり前のようにライトボディになっていた。今も多分そうだろう。ということは……本当はいつもこの射出のプロセスを経ていたのだろうか? これまで認識出来なかったものが出来るようになっただけ、なのだろうか?
 いいや違う、思い出した。いつも楽しくふんわりと椅子から離れていたではないか。こんなしんどいことが、あの場面で起きていたとはとても思えない。
「だったら……これはいったい何なんだ?」そんなことをつらつらと考えていた。


 考えていたら意識の中に突如声が飛び込んで来た。ただ話しかけられた訳ではないので、これがテレパシーと言えるのかはわからない。

 言語を介した認識は、当たり前だが伝えられる言葉を追いながら、最終的な理解に至る。しかしここで私が受けとったものは違う。まず一瞬で理解が来て、ほぼ同時にそれが日本語という言葉になるという、なんとも奇妙なものだ。
 そして理解と同時に伝わった、情感と言うかニュアンスが、その言語化の際に加わる。それもやや遅れて、じわじわと厚みが増してくる感じなのだ。

 だから言葉となるプロセスで、受け手である私のバイアスが多分に入り込んでいるかもしれない。また書き出してみると、まるで普通に話したり会話しているようにも見えてしまう。でもこれはあくまで、一瞬で得た「理解」が私の中で処理され、言葉として出力されたひとつの結果でしかない。彼女らの生の思考やコミュニケーションが、実際はどんなであったのかは分らない。すくなくとも、私が出力したそのままではないはずだ。

 そのようなことを踏まえ、あえて私が聞いて感じたままを記したい。内容はごく短いものの、言葉(思考?)とニュアンスはとても明瞭で印象的なものだった。思わずその場で反応してしまうくらいに。 


「やった! ちゃんと出来た!」

 ずっと私の側にいた存在はどうやら女性だったようだ。彼女が射出の実行者なのだろう。明確に女性とわかる宇宙人との接触は初めてに近い。でもこれほんとうに宇宙人? この凄い喜び様はまるで人間みたいで驚きだ。

「うまく出来ましたね」

 これは別の存在の言葉で、同じく女性のようだ。落ち着いた感じで褒めているが、彼女も嬉しいのかその情感がよく伝わってきた。私の射出がなされた後で近付いて来たらしく、今は私の側に2人いる状態だ。最初の女性が生徒で、後者が指導者か先生のような雰囲気だ。そして生徒と思しき女性が再び言う。

「うわあ⋯⋯本当にこうなるんだ⋯⋯。なんか、変なの……」

 伝わったニュアンスでは彼女は好奇と呆れ、そして不気味さを感じているかのようだ。私は一瞬、あっけに取られてしまった。そりゃないよ、誰がやったんだと。

 漏れ聞こえてきたのはこれだけだ。 

 それにしても。
 初めてとなる衝撃的な体験で唯でさえしんどいのに、未だにほとんそ逆さの変な姿勢で浮かばされ、地面を至近距離で見つめている。これに堪えながら、私はずっと待ち続けていた。
 彼女たち、楽しげにしてるのはいいけれど、幾つかの意味でもう少し配慮が欲しいなあ、と思うのだった。だからつい、

「俺は放置かよ! こっちを先に何とかしてくれよ」

 正直きつかった上に、気持ち的にも何だかやりきれなくなって、本音が口を衝いていた。するとたちどころに場の雰囲気が変わる。当然、私の思念も彼女たちへ筒抜けだったという事か。しまった、と思うやいなや、パツッと意識が切れて暗転した。


 はっと気が付き目をあければ椅子に座っていた。穏やかな暗闇を虫の音が渡って来る。彼女らが私の後処置を終え、どれくらい前に地上を去ったのかはわからない。エネルギーは完全に引いている。コンタクトの後は感動や高揚感に包まれるものだが、今回はぐったりだ。異例ずくめでハードなコンタクトだったのだ。

 その後は明け方まで何ごともなく過ごし、この夜のコンタクトワークを終えた。




付 記

人間を認識した可能性

 声のみだったので何とも言えないが、可能性はあると思っている。そうであれば覚えている限りでは初めてのことだ。ちなみにこの時に行われていただろう空中搬送と良く似たものが、2016年のコンタクトで何度か起きていた。

立ち位置

 私に接触する時の宇宙人はこれまで何年もの間、私が座る椅子の左側に立つのがほとんどで、これがずっと疑問だった。それが今回、なぜ突然逆サイドの右側になったのだろう。驚いたが何よりも違和感が大きく、久しぶりにコンタクトへの不安を抱いた。

ライトボディの射出

 ライトボディだった確証はないが、少なくとも肉体ではない。とにかくあれは一体どうゆうもので、何の目的があったのかを知りたい。思い出せば今もまだ胸が痛いのだが、射出される感覚と客観視した光景は、本当に強烈に私に刻み込まれた。

性別

 明確に女性だけのチームだと認識したのは初めてだ。これまでは宇宙人側のチームが変わっても、特に性別を感じることはなかった。ゼータレチクルや混血種が多かったせいだろうか。この女性達の種族はまだわからない。

感情表現

 これまで私と関わった宇宙人チームは概ね抑制的で静かに真摯にコンタクトに取組んでいた。これは感情表現に乏しいゼータ・レチクルや混血種が多かったせいだと思われる。だからそんな彼らが時折みせる優しさや感情表現には、しみじみとさせられた。

 今回わずかに垣間見えただけだが、それでもやはり彼女たちには面食らった。あれほど感情豊かで無邪気さまで見せられると、そこにいるのは人間でしょ? と言いたくなるほどだった。この一週間後のグループワークでコンタクトした存在たちにも、これまでに無かった感情表現が見うけられた。

違和感の正体

 これは翌週のグループコンタクトワークでの結果を踏まえての推察となる。
 感じ始めている違和感は、テレパシー的なものを感受する頻度が急に増えたことと、そこから垣間見える相手の性格(感情表現)の変化が一番大きい。これはもしかしたら、宇宙人の系統が切り替り、その違いが出たからではと推察している。冒頭でも述べたがその系統とするものが単に種族なのか、それとも機能集団の違いによるものなのかはまだ見極められない。

[旧題:衝撃的体験と違和感]
(2021-03-15 改題・改稿)
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